二世帯住宅について




「こんなことなら一緒に住むんじゃなかった」

1 二世帯住宅に同居する心構えとは

 二世帯住宅とは、二つの世帯が同時に一つ屋根の下で生活することです。よくあるケースとして、両親と長男家族が一緒に生活する場合が多いようです。一緒に生活するにからには、それなりの心構えが必要です。

 では、なぜ一緒に生活するのかを良く考えましょう。

「親が年をとったのでので、そろそろ一緒に生活をして面倒を見よう」

「今の給料ではとても土地を購入して家など建てることが出来ないから、親の土地に家を建てて一緒に住もう」等と考えるのです。

両親の土地を利用するので、長男は土地を購入する費用が不要になり、建物のみでよいのです。ですからあまり苦労せず、割と簡単に建てられます。

 しかし、世の中そんなに甘くありません。同居してからが問題なのです。お互いの家庭の干渉をしはじめるのです。すると長男が板ばさみになり苦労するのです。双方が我慢しながら生活をしていくのです。問題が深刻になって、親と別居することにもなりかねません。でもそのときは住宅ローンの返済中で、他に賃貸住宅を求める余裕などないはずです。

 そのようなジレンマの中で生活していると、余計ストレスがたまり共同生活も悪循環になります。楽しいはずの二世帯住宅生活が、大失敗してしまうのです。

 そのようにならない為にも行動する前によく話し合い、そして考えるべきです。

2 設計が大切です

 共同生活する前に、双方でしっかり話し合いをしてから間取りの打ち合わせに入ります。玄関は各々別にするとか、浴室、キッチンも別にするかなど、双方の家族の生活形態に合わせて設計しなければなりません。家を建ててからでは遅すぎます。

 朝型人間と夜型人間が一緒に生活する場合、下手な間取りをするとトラブルの原因になります。朝型人間の両親寝室の近くに共同で使う浴室がある場合、夜型人間の長男家族が夜中にシャワーなどを使うと、両親の睡眠の妨げになってしまいます。またその反対のケースも考えられます。

 いずれにしても、双方の生活形態を考え専門家の協力を得、間取りを考え、工夫をすることで、物理的なトラブルはほとんど防げます。

3 プランは三通りある

プラン1

 二世帯住宅と言ってもプランは大きく分けて三通り考えられます。一つのプランは、玄関・浴室・台所などは共同で使うようにしたものです。このプランは将来、大きすぎてもてあますことも考えられます。

プラン2

 二つ目のプランは、二世帯住宅を縦割にして使う間取りです。玄関・浴室・台所はおのおのの世帯で個々に使えるようにします。公的資金を借りる場合は、双方の世帯が行き来できるように扉を付けなければ検査に通りません。

プラン3

 三つ目のプランは、二世帯住宅を横割にして使う方法です。例えば一階部分は年寄り夫婦が使えるようにして、二階部分は外階段を付けて息子夫婦が使えるようにするのです。一・二階フロアーに玄関・浴室・台所・トイレを設けます。公的資金を借りる場合は一階、二階の間には行き来できるように、内階段を設けます。

 大まかに三通りのプランが考えられましたが、二つ目、三つ目のプランは将来ローンの返済を考え、他人に貸すことも考えられます。



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